彼女達は今夜、この部屋に宿泊する。連れ出しでは無く、仕事を終えて、翌早朝に帰国する為だ。
ホテルを出て、成田空港行きの高速バスのチケットを購入した。
3人分、結構高いのでびっくりしたが、電車だと時間がかかり、間に合いそうに無いので、仕方なしに購入した。カードで購入する際、いつも彼女は覗き込む。
きっと幾らでも使えるとでも思っているのか?これが使えなくなったら、僕は一緒に居られなくなるかも…そう言う事は、いずれ説明して解ってもらわないといけない。
4人でショッピングに行った。それほど高価なものは欲しがらず、バックを一つだけ買ってあげた。
とても嬉しそうにする彼女の姿に、思わず微笑んでしまった。
日本で最後のデート
焼き肉屋の予約をし、待ち時間にゲームセンターで、レーシングゲームや、クレーンゲームで楽しんだ。
特に喜んだのが、プリクラだった。最近のプリクラは、とても凝ったものが多く、彼女達は大はしゃぎだった。
見ているだけで幸せになってしまうのは、Tさんも同様のようだった。ゴーゴーバーのダンサーだけあって、ポージングもなかなかなもの。
我ながらこんな素敵な彼女がいるんだと、ひとり自慢に浸った。焼き肉屋に行った。食べ放題で、肉が山盛り!、皆、たっぷり食べて満足そうだった。
ただ、2人とも宗教上の都合で、牛肉は食べないそうだ。なので豚肉を頬張っていた。時々、あ~んして、という彼女。
シスターは頻繁にTさんの口へ運んでいたが、彼女は自分が食べるのに忙しい様だった。
さて、Tさんはあと数時間で関西に帰らなければならない。
なので食後、遊びに行きたかったが、彼女達はお土産が買いたいらしく、駅の土産売り場に行く事になった。
シスターとTさんは、歩くとき必ず手を繋いでいたが、僕の彼女は、人前ではあまりベタベタしたがらない。
僕はそれが不満で、Tさんに愚痴をこぼしていたのだが、彼女に聞いたそうだ。すると、顔を真っ赤にして恥ずかしがっていたそうだった。
きっと恥じらう姿は、とても愛らしかったのだろう。土産売り場では、あちこち周り、僕達はまるで金魚のフンだったが、あっちで買って、こっちで買って、支払いは男。
ただ、ママへの土産だけは自分で払うと、4千円を出していた。財布を覗くと、あと数枚の千円札だけ。日本まで出稼ぎに来て、この財布の中身は、あまりにも可哀相だった。
Tさんの見送りはシスターだけで行った。きっと、最後まで甘えておねだりしたんじゃないかな?いろいろ有ったが、Tさんはとても心の優しい方の様だった。
あのしたたかなシスターが惚れちゃうくらいだから。Tさん!、じゃなくて、シスターよ!、Tさんを大事にしろよ。
※やっと帰れる。それはあなた達の浅はかな考えに、同情した2人の男達のおかげでしょう?
3人て、部屋にこもり、まったりタイムだ。翌日、タイへ向けて帰国の準備だ。今日は、シスターが居るので、まいぶんぶん。
てか、インドネシアで悪い病気を貰って来たから、残念だがお預けだ。シスターは、ダブルベッドに大の字に気持ちよさそうに寝ていた。
彼女は、僕とくっついて…
空港へ向かう2人は、ウキウキ気分
早朝5時起床で、荷物を片付け、午前6時、バスに乗り込んだ。
一列4席のバスだが、もしかしたら女の子2人で座ってしまうのかな?と思ったが、彼女が僕に奥に座ってと言い、横に座って来た時は嬉しかった。
しばらくは通路を挟んでシスターと会話をしていたが、シスターが寝てしまってからは、僕とラブラブだ。
無性に彼女を抱きたかったが、タイに帰ってからゆっくりと・・・
僕は彼女の股間に、ずっと手をすべり込ませていた。そして、彼女がうとうとしている間に、彼女のお財布に数十枚のバーツ札を入れた。
黙っていようと思ったが、彼女が目覚めてしまって…彼女は、確認せずに、頷いて、ありがとう、と。
空港に着き、タイのボスから遅れらてきたコピーのバウチャーをカウンターに提出すると、あっさりとチケットを発行してくれた。
背後にも怪しい人が居なかったので、どうやら帰国出来そうだ。まだ時間があったの回転寿司の店に入った。
展望ラウンジの隣で、飛行機の発着がよく見える。もうすぐ彼女はあの飛行機の様に飛び立ってしまうのかと思うと、やっと帰す事が出来る反面、とても胸が詰まる思いだった。
そして、彼女達とお別れだ。
結局、最後まで、助けてくれてありがとう。なんて言葉は無かった、心のどこかで、僕やTさんのした事、少しでも記憶に留めていてくれたら嬉しいのだが・・・。
でも、タイ娘、すぐに忘れてしまうのだう。最後まで振り返ってくれたのは、彼女だった。何度も何度も。タイで待ってるから、と。
愛しい、彼女だ。
夕方には到着の予定だった。
到着したら連絡すると言っていたが、なかなか連絡が来ない。
メッセージを入れると、既にスワンナプーム空港に到着し、ママの迎えを待っているとの事だった。それなら安心です。
しかし、その後スタンプを送っても既読にならない。電話をしても出ない。長い間、ヤキモキしていた。
あ~、会いたい… とても会いたい…
まさに、50おやじと20天使のLove物語だ。