第38話:半同棲13日目、一路コラートへ、トラックの荷台で一夜を過ごす

いざ、彼女の実家へ

流れ星。消える前に願えば叶うって。
その瞬間に思いつく事は?きっと普段から絶えず頭の片隅に意識している事、そんな事が真っ先に出て来るのだろう。
さて、僕が流れ星を見たら、とっさに出て来る願いって?いったい、何かな?

>コラートに一緒に行かない?
<いつ?
>今夜、9時頃出る

そんなメッセージが入ったのは、訪パタヤの前日の事だった。
ずっと連絡が取れず、はたして翌日の2/14のバレンタインデーに再会出来るのか?
そんな不安があった時の事。当日は打ち合わせが入っていたが、予定がつき
その日の最後の仕事をタニヤで終え、急いでエカマイのバスステーションに向かった。
そう言えば、まだバレンタインデーのプレゼント買って無かったし…

午後7時、バスチケットを手にし2時間あれば着くか?
やっと彼女に会える…ところがバスが遅れていて彼女に連絡するも電話に出ない?
パタヤに到着したのは午後10時。彼女のアパートに到着したが部屋に明かりが点いていない…
もう出かけてしまったのか?彼女のSNSを見ると4時間前にバカンスに出掛けると…あちゃ~、置いて行かれたか?
彼女がそんな事をする訳無い!仕方がないので、部屋に入りコーヒー飲みながらテレビを見ていました。
すると外でバイクが止まる音がしたので部屋の窓から覗くと、2尻でファミリーの11歳の可愛い女の子も一緒にやって来たのだ。
あれ?今日はコラートに行くと言っていたけど、この子も一緒なのかな?
部屋に入って来た彼女とファミリーの娘。まさか彼女の子供な訳が無い…
出掛ける準備をし、彼女の下着やら着替えを当たり前の様に僕のバッグの中に放り込んで

さぁ、行こう!

道路脇にはママの6人乗りのトラックが止まっていた。
大人5人、子供5人、赤ん坊1人、男性はママの彼氏と僕。彼女とファミリーの娘はトラックの荷台に乗り込んだ。
そして僕に前に乗る様に言う彼女。ママの彼氏が荷台に乗ろうとしたので、僕が荷台に乗ります、と言いった。
せっかく彼女と会えたのに、なぜ僕と離れる?荷台には空いているスペースに布団が敷き詰められていた。
ファミリーの娘と僕が隣り合わせ、そして対面に彼女が座る形だ。いまから、4時間の旅が始まる。
彼女といろいろ話をしたかったが、先日の喧嘩の事もありどうも顔を合わせるのが気まずい様子だ。
風に煽られつつ、少し肌寒さのせいか皆布団に潜り込んだ。
途中、ガソリンスタンドに止まると、彼女はコンビニに行くから、500バーツ頂戴と…
きっと帰って来るまでこんな感じが続くのだろう…覚悟の上とは言え目的も聞かず幾らかかるのかさえ分からない。
幸い今月の彼女に渡すお金も用意していたのでなんとかなるだろう。ママはお金が無いからガソリン代お願い、だって。
最初から旅費の為に呼ばれた感じだ。1000バーツ、この人数でバスに乗ったらもっと高いので良しとするか。
パタヤから少し離れ暗闇が続く中に、突如賑やかなエリアが目に飛び込んで来た。ずいぶん広いエリアだ。
カラオケ・置屋・バービア…いろいろありそうだ。場所はパタヤとチャチュンサオの中間辺り。
そんな場所は聞いた事が無い。彼女が一緒だったのであまりジロジロは見れなかった… 

夜空がとても奇麗だった。
こんなにもきれいな星を見るのは久々だ。じっと見ていると、僕の視線からすっと消えた星があった。
流れ星…瞬間に思った事は、彼女と幸せになれます様に。
もし彼女が気が付いていたらきっと同じことでは無く、ファミリーが幸せになれます様に、なんだろう。
コラート付近になると山越えの為かなり寒い。彼女とは無言で時々目を合わせる程度。
時々、スマホを熱心に覗き込んでいた。最初はとても気になっていたが、男の知り合いであなたが心配する事は何も無い、信じて!
そういう彼女の言葉を信じてからは、さほど気にならなくなった。ただSNSの書き込みには知らない複数の男との会話がある。
タイ語を訳しても意味不明…なので諦めているが僕と話している間もそれをやるからカチンと来る。
そして僕が文句を言うと、彼女はまだ信じて無い、と逆ギレする。
この子、本当に僕の事、どう思っているのかわからない。

訪タイし始めた頃のかなり可愛かった女の子

コラートの街までもうすぐ。
そう言えば昔コラートのファミリーに会わされ結婚を迫られたっけ…あの子はかなり可愛かったなぁ…
ただ、その時はまだタイを知ったばかりで、遊びたい盛りだったっけ。
→ http://kisu.me/xQH

結局、ATMか…!

そんな昔の事を思い出していると、トラックはいきなりソイに入り進み始めた。
真っ暗なのでどこに向かっているのかわからない。しばらく進んで行くとあのタイの地方でよく見かける蛍光灯のカラフルな奴を縦に並べている場所があった。
彼女は明日、ここに来るよ、と言う。その時はそこが何なのかわからなかった。
午前4時、真っ暗な中、コテージが転々とする敷地に入って行った。今日と明日はここに泊まるんだとか。
コテージ3部屋、一泊800バーツ2日分で4800バーツ、お願い!だって。
はいはい、ファミリーの分も僕が払うんですね?やはりその為に連れて来られたって訳だ。
てっきりおばあちゃんの家に泊まるのかと思っていた。でもコテージの部屋は彼女と一緒だし…あれ?彼女服のままいびきをかいて寝てしまった。
明日はバレンタインデー。愛を確かめ合いたいのだけど…

前の話を読む<<
>>次の話を読む