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ドローンと初めて遭遇した寺院
ドローンに興味を持ったきっかけは取材で訪れていたソンクラー県で。
夕焼けに染まるイスラム寺院を撮影をしていた時。
ふと、”ブーン”という音が空から聞こえてきた。
見上げると、白い機体のドローンだった。
DJI社の人気機種「PHANTOM」
出典:DJI https://www.dji.com/jp
空から、タイを切り取るとどういう風に見えるのかな?
ドローンに興味を持ったのはそんな些細なことが始まりだった。
【目次】
1.購入編(2017年7月)
ドローンの購入場所をリサーチしていた時。
知人のタイ人カメラマンから
「セントラルワールドでカメラ機材のイベントが開催されている。ドローンも安く買えると思うよ。」
との情報でセントラルワールドへ。
ドローンを探すと、Big Camera(日本と同じ店名だが関係はありません笑)のブースにお目当のMarvicProが!
プロモーション中で、クレジットカードで分割払いにしても利子がつかないそうだ。
もちろん購入した。
だがこの時は、タイで正式に許可を得てドローン飛ばすことが
とても時間が掛かり困難だということを想像もしていなかった。
DJI社「Mavic Pro」
購入したセットがコチラ
出典:DJI https://www.dji.com/jp
2.操縦トレーニング編(2017年8月)
勢いて買ってはみたものの知識も何もない状態。
部屋の中で飛ばしてみたらカーテンに引っかかり墜落する始末。
これじゃいかんと、ネットで色々調べているとドローン保険を扱っている会社が
ドローン操縦のトレーニングをやっているとの情報を発見!
これは、行くしかないと即申し込みをした。
申し込んだのは、Drone Thai Training Center。
タイのテレビ局のクルーなんかも教習に訪れている。
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Drone Thai Traning Centerのチラシ
当日、車で集合場所に向かう。
場所は、バンコクの隣県ノンタブリー県にあるSupawan Mini Airfield。
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Supawan Mini Airfield上空からの写真。 ドローンやラジコン飛行機の飛行場として使用されている。
周りは畑しかない田舎道。
ボーッと走っていると、脇の農道に小さい看板でSupawan Mini Airfieldの文字が。
危うく通り過ぎそうになった。
駐車場に車を停めると、人の良さそうなおっちゃんが手を振って迎えてくれた。
このトレーニングを主催しているチャルーンサック先生だ。
チャルーンスック先生のFACEBOOK → https://www.facebook.com/charoonsak.sukawatano
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昔は空軍のパイロットで戦闘機に乗っていたとか。今はカメラマンとして活動中。
日本人がこのトレーニングに参加するのは珍しいことで、
私以外でまだ1名しか受講していないらしい。
まずは機材の点検から。本体、カメラレンズ、送信機と順に確認。
だがバッテリーの残量チェックの段階で問題発生!
なんとフル充電されていなかった。
トレーニングの前々日に充電しといたのが仇となってしまった。
ここでチャルーンサック先生、急に顔つきが変わる!
元軍人と聞いていたから、怒られるのかとかなりドキドキした。
が、「これを使いなさい」と先生自前のバッテリーを貸して頂けることに。

車のトランクから自分のバッテリーを取り出すチャルーンサック先生
これは余談だが、先生からバッテリー3個貸して頂き講習終わりで600B徴収されました。
タイ人はお金には厳しい!
なんとか機材の点検を済ませて講習スタート。
電源の入れ方・離陸時の周辺確認の仕方・飛行中の姿勢など厳しく指導される。
ただ、飛行場だから遮蔽物がなく日差しが物凄く強い。
汗だくになりならがの講習はかなりの地獄だ。
しかも先生は白い棒を持っていて、私がちょっと間違えると、その棒で背中をグリグリ。
手をバシバシ叩いてくる。

先生の右手に握られている白い棒がそれ。
もう、ヘトヘトになりながらも、何とか講習終了。
無事に受講修了書を頂いた。
トレーニング時に撮影して映像がコチラ。
操縦の腕が悪いのと、データのバックアップに失敗し映像が汚いのはご了承ください。
後々わかったのだが、バンコク郊外にもショッピングモールの屋上で飛行練習できる場所があった。
モールの名前はThe Crystal。
このモールの2階にはDJI正規代理店DJI 13Storeもあり、
そこで購入すれば操縦テクニックの講習を受けれたそうだ。
The Crystal → http://www.thecrystal.co.th
DJI 13Store → http://www.dji13store.com
DJI 13Store FaceBook → https://www.facebook.com/dji13store/
追記
別日でこの屋上に練習しに行ってみた。
DJI 13Storeのスタッフに、ここで購入してないが屋上で練習したい旨を伝えると、
「よし今から教えてやる!」と快くOKしてくれた。
その時に撮影した写真がコチラ
スタッフが親身になって教えてくれたお陰で、そこそこ良い写真が撮影できた。
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Supawan Mini Airfield(ドローン飛行場)詳細情報
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飛行場所:Supawan Mini Airfield
講習時間:3時間
講習金額:7,500B + バッテリー3個レンタル 600B = 8,100B
住所:Unnamed Road, Ban Mai, Bang Yai District, Nonthaburi 11140
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The Crystal(屋上)詳細情報
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飛行場所:The Crystal Veranda屋上
住所:205 Pradit Manutham Road, Lat Phrao , Bangkok 10230
営業時間:10:30 – 21:30(DJI 13Store)
備考:屋上で操縦練習をする場合は、必ずDJI 13Storeのスタッフに声をかけて下さい。
3.NBTC登録編(2017年10月)
2017年10月11日にタイ国内全てのドローン所有者に、ドローンをNBTC に登録する規制を発表。
NBTC(Office of The National Broadcasting and Telecommunications Commission)とは
タイの通信事業を管理している政府機関。
これは登録しに行かないといけない!
そう思い立ち登録しに行ってまいりました。
因みにNBTCへの登録は、自動車登録のようなもので、これに登録しても実際の飛行はダメらしい。
まあ、前回の飛行トレーニング以来、まったくドローンには触ってない状態。
(いつになったら、正式に飛ばせるようになるものやら…。)
この時は、登録には何が必要かの情報がなかったので、
・パスポート原本
・パスポートコビー(写真ページとVISAのページ)
・ドローン実機
を持って登録に向かった。
NBTCの場所は、
BTSアーリー駅から徒歩5分のPhahon Yothin Soi8に入り500mほど進んだ左手。
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この茶色と白の建物が目印です
入口にあるゲートを通り抜け、そのまま直進し写真の建物の裏道を右折。
さらに直進、T字路を右折し真っすぐ進んだ正面の建物がドローンを登録するセクションになります。
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この建物です。สาคาร2(タイ語で支店2という意味)という看板が目印です。
追記
私が登録をしに来た時は入口に「ドローン登録はコチラ」という貼り紙がしてあったのですが、今はその貼り紙は無いようです。
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建物入口。入って正面に受付カウンターがある。
受付で「ドローン」と伝え登録用紙を貰います。
もらった登録用紙はタイ語表記のみで英語表記が一切なし。
どう書いていいのか分からずに困惑していると、
優しい男性職員さんが近寄ってきて
どこに何を記入すればいいか英語で教えてくれました。
登録用紙の記入例を掲載しておきますので参考にしてください。
事前に登録用紙をダウンロードして記入することも可能です。
◼︎登録用紙ダウンロード先
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登録用紙(表面)

登録用紙(裏面)
記入が終わると、パスポートのコピー(写真ページとVISAのページ)とドローンの写真の提出を求められました。
ドローンの写真は事前に用意していなかったのですが、
スマートフォンで撮影した写真を指定されたE-Mailアドレスに送れば大丈夫とのこと。
ドローンの写真で必要なのは計7枚。
・正面(カメラのカバーは外してください)
・右
・左
・後
・上面
・下面
・ドローンのシリアルNo.
撮影した写真をmailで送ると、男性職員さんがプリントアウトして持ってきてくれますのでサインをして提出。
これで必要書類を全て提出できました。
◼︎登録に必要だった物
・パスポート コピー1枚ずつ(写真ページとVISAのページ)※余白にサイン
・登録するドローン7枚の写真
・登録用紙
男性職員さんから10分程待っていてねと言われしばし待つと、
先ほど提出した登録用紙の裏にスタンプが押されて返却されます。

スタンプが押された登録用紙
これで登録作業は終了です。
この用紙はドローンを操縦する際には携帯しておかないといけないようです。
申請は約30分程で終わりました。
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NBTC 詳細情報
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住所:Phahonyothin Soi8,Phahonyothin Rd.,Soi Sai Lom, Khwaeng Samsen Nai, Khet Phaya Thai, Bangkok 10400
営業時間:月曜日〜金曜日 AM8:30 – PM16:00
申請料金:無料
4.ドローン保険加入編(2018年3月)
NBTCのドローン登録を済ませたのが昨年の2017年10月。
年末に向けて仕事も忙しくなっていたので、ドローンは家のクローゼットの肥やしに。
ドローンを思い出したのが、今年2月下旬。
そろそろ飛ばしてみたいなー、なんて考えていてふと気がつく。
そういえば、保険に加入してない。
保険に加入しないと、タイでドローンを飛ばす為には絶対必要なライセンスを
CAAT(タイの民間航空当局)に申請ができない。
しかも、DroneTHAI Insure And Register Servicesで保険を掛けられる機体は
購入から1年以内のものに限られるようだ。(ネット情報)
慌てて必要書類を用意してDroneTHAI Insure And Register Servicesへ向かった。
◼︎必要書類
・ドローン本体
・ドローントレーニング修了書
・購入時のレシートのコピー※余白にサイン
・パスポート原本
・パスポート コピー1枚(写真ページ)※余白にサイン
ドローン本体は、持っていく必要はなく、
写真7枚(正面・上・下・右・左・後・シリアルNo.)をプリントアウトして持っていってもOK!
※ワークパーミットは、保険加入には必要ないとのこと。
DroneTHAI Insure And Register ServicesのあるSoi Borommaratchachonnani 39に到着。
この日はバイクで来てみたが、スクンビットエリアから約60分かかった。
※場所はバンコク中心部より大分離れている。電車なども走っていないエリアなのでタクシーでの移動をお勧めします。
ソイの中はタウンハウスが立ち並んでいる。
そのほとんどがオフィスとして使用されているようだ。
Soiに入り約50mほど進んだ右手にDroneTHAI Insure And Register Servicesはあった。
中に入ると一人の女性が出てきて対応してくれました。
この時は女性が1階にいたので良かったのですが、
普段は2階のオフィスにいるので1階は無人の事が多いそうです。
もし無人だった場合は、入口横のインターフォンを押してスタッフを呼んで下さいとのこと。
女性に保険に加入したい旨を伝えます。
事前に加入するプランを決めていたのでそれも伝えます。
(保険の種類はA、B、B Plus、C、C Plusの5タイプあります。詳細はオフィシャルHPにて。)
今回、加入するプランはBプラン。
年間保険料4,570B。
保険対象は、1事故につき対人100万B、対物100万Bまでを保証。
また、自機の機体が損傷した場合、購入価格の50%を保証。
申込書の記入例を掲載しておきますので参考にしてください。
事前に申込書をダウンロードして記入することも可能です。
◼︎登録用紙ダウンロード先

申込書 1枚目
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申込書 2枚目
記入が終わると、その他の書類の提出を求められます。
ドローントレーニング修了書、購入時のレシートのコピー、パスポートコピー1枚(写真ページ)を提出。
ドローンの写真(正面・上・下・右・左・後・シリアルNo.)をその場で撮影し、
指定のメールアドレスに送れば手続き終了です。
2〜3日でドローン保険のコピーがメールに送られてきて、
原本は14日後に自宅に郵送されるそうです。
保険は開始日より1年間適用。
保険の継続を希望する方は、保険が切れる前にDroneTHAI Insure And Register Servicesに連絡すれば、
延長手続きを行ってくれるそうです。
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DroneTHAI Insure And Register Services 詳細情報
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住所:74-75 moo6 Soi Borommaratchachonnani 39, Khwaeng Taling Chan, Khet Taling Chan, Krung Thep Maha Nakhon 10170
営業時間:月曜日〜金曜日9:00 – 17:00 / 土曜日9:00 – 12:00
電話番号:02-880-9910
5.CAATドローンライセンス取得編(2018年3月)
保険加入をした2日後、約束通りメールにドローン保険のコピーが届いた。
これでCAATのライセンスを取得できる。
ネットで調べた情報だと申請を出してから2〜3ヶ月は待たされるらしい。
購入してからほぼ1年掛かかってしまったが、3ヶ月待てばやっと公式にドローンを飛ばせる。
でもよく考えてみると購入から保険加入までスムーズに手続きをしたとしても、
CAATライセンス取得に3ヶ月待たされるって事は、
3ヶ月間はドローンを飛ばせないんだよな。
ライセンス取得期間、もう少し縮まらないものかな。。。
必要書類を用意してCAATに向かった。
◼︎必要書類
・パスポート原本
・パスポートコピー(写真のページ)3枚
・ドローン保険のコピー
・申請用紙3枚
※申請用紙は事前に記入して行きました。
ドローン本体、ワークパーミットは必要ないとの事だったので持って行きませんでした。
申込書の記入例を掲載しておきますので参考にしてください。
事前に申込書をダウンロードして記入することも可能です。
ダウンロードするファイルは2種類あるので両方ダウンロードして下さい。
◼︎登録用紙①ダウンロード先
◼︎登録用紙②ダウンロード先

申込書1枚目

申込書2枚目
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申込書3枚目
CAATはIT Square Lak Siの隣のビルLak Si Plaza 4Fにあります。
同じフロアに、ミャンマー、ラオス、カンボジアの人たち専用の入館管理局があり、
この日はこのフロア全体が人で溢れ返っていました。
色々な国の言葉がフロア全体に響き渡っていました。
人波をかき分け、やっとCAATに到着です。
中に入ると、表の騒々しさが嘘のように静かな雰囲気です。
パソコンのカタカタという音だけが室内に響いております。
カウンターに近づくと、ドローンの張り紙がしてある受付が。
受付の女性に「ドローン」と伝えると、顔を上げ笑顔で対応してくれました。
事前に用紙してきた書類を全て渡しチェックしてもらいます。
チェックはものの3分程で終了。
用意してきた書類に不備がなくホッとしました。
と、女性から1枚の書類にサインを求められます。
なんでも、最近必要になった書類のようです。
とりあえずサインをして渡しましたが全てタイ語の書類。
内容が分からなかったので、サンプルで1枚貰っておく事に。
これで、全ての申請が終了です。
女性曰く、2ヶ月程でライセンスが交付されますのとこと。
ライセンスが発行されたら、メール又は電話で連絡するので取りに来てくださいとの事でした。
ライセンスが交付されたら追加でご報告させて頂きます。
追記
因みに、追加でサインを求められた書類をGoogoleで翻訳してみた。
内容は、犯罪歴(麻薬に限定)の有無、ドローンを国(タイ)を脅かす犯罪等に使用しない、という証明書のようです。
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CAAT 詳細情報
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住所:333/105 7Floor Plaza, Khmapheng Phet 6 Rd., Lak Si, Bangkok
営業時間:月曜日〜金曜日8:30 – 16:30
電話番号:02-568-8800
6.ドローン写真集編(2018年5月)
取材で他県を訪れた際に、実はこっそりドローンを飛ばしていたので
今回はその写真の中から抜粋して一部を掲載する。
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他県で初めてドローン撮影した写真。撮影場所はチャンタブリー県のSomdej Pra Chao Tak Sin Maharat Public Park

チャンタブリー県のチャンタブリー処女降誕聖堂。宗教施設の敷地内はドローンは飛行禁止らしい。この時はそんなルールも知らなかった。

トラート県チャーン島へ向かうフェリーの船着場。奥に見えるのがチャーン島。
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船着場を俯瞰で撮影。
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チャーン島の船着場から本土へ戻るフェリー。
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チャーン島で一番有名なビーチ、ホワイトサンドビーチ。
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チャーン島、マングローブ林の散策道を俯瞰で撮影。
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カンチャナブリー県。サンクラブリー群のカオレームダム湖。
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サンクラブリー、モン・ブリッジ。
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アーントーン県、ワット・ムアンの巨大仏座。
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アユタヤ県、ワット・プラシーサンペットの仏塔。
如何だったでしょうか。上空から見ると定番の観光地も違う顔を見せてくれますね。