第45話:半同棲14日後⑤ 沈黙の10日間、そして決意、既読…

とうとう尻尾を掴んだ!他の男は韓国人だった

相手は韓国人?彼女は、韓国人に僕とまったく同じ話をしていた。
2股?いや、他にももっと居るだろう…それは彼女のFacebookを頻繁にチェックしたから解った事だ。
それを彼女に言った。彼女は答えた。
学長藤崎ポンパンさん、どうかバカなおやじにタイ語を!
「だって、あなたが歳を取っているのに子供みたいな事を言う」
「あなたは自分の間違えに気づくべき」
「私は本当に愛する人は同じ年齢の人を選ぶ」
「あなたはお金だけ、だからあなたを愛してる」

そこまで言う??もういいや。

「ありがとう、あなたがそう思うなら僕はもうあなたと別れる」
「あなたがそう決めるなら、それはあなた次第です」
「私は生き残る事が大切、あなたの代わりはいくらでも居る」
「私はあなたとの写真を削除する」
「バイバイ」
「僕はもうあなたと会わない」
「さようなら」

彼女はまじ逆ギレした。そして彼女のSNSから追い出された。
自分から仕掛けたとはいえ後味が悪い。終わらせてしまうはずが、彼女から終わらせられた。
本当は、ごめんなさい、と言って来ると思ったのに…。甘かった…。強気な性格の彼女だが、本当に愛してるなら…。
いや、愛と言う言葉はただの繋ぎ止めておくだけの言葉だった。

そして終わった。
タイ娘と同棲を始めたカップルさん、いつまでも幸せならいいのだが…

言葉の壁を痛感、次こそは…

もう二度と会わない。そう言った彼女。2人とも、言葉の壁は感じていたし、タイ語の学校の事も話し合った。
盛んにパタヤに引っ越して、パタヤの学校に行くように勧めらた。しかしバンコクでの用があり、すべてを投げ出してまでは勇気がなかった。
彼女とはいくら愛情があるとはいえ、結婚までは至らないのは解っていた。金の切れ目が縁の切れ目。
もちろん承知している。ただ、同じお金でも納得出来る使い方をしたい。
結納金の一部を払ったものの、結局はこう言う形で終わってしまった。

前にSMSで気軽く、僕のワイフちゃんと書いたら、とても怒った事がある。結婚していないのに口にしてはいけないと。
タイでは、(彼女は?)結婚は一度だけ。別れるには、1~10万バーツ必要だそうだ。
だからボーイフレンドの期間はまるで夫婦の様な事実婚で本当の相手か見極めるらしい。

あれから一週間以上経った。SNSはブロックされているので、彼女が何をしているか解らない。
まだ、未練?がある…。完全に吹っ切れて無いからやるせない毎日だった。悶々とした日々を過ごした。
他の女を抱いてもまったく感動が無い。逝くとき、彼女の顔を思い浮かべている自分がいた。

タイ語学校ってたくさんあるけど、通っても覚える気がなかったら、いくら通っても無意味。
誰か魔法で覚えさせて欲しい。昨日の単語が思い出せない。まいったなぁ。反復しかないが、言葉に対する記憶力に欠ける。
タイ語学校の入学手続きをした。いつか自分のこの思いをタイ語で伝えられたら…語学は苦手なので、何年かかるか?
いままで、言葉が解らなくてもコミュニケーションのテクニックでごまかしてきたけど
彼女のお陰で、やっと勉強する気になれた。

彼女に感謝か?

また、関係が逆戻りか?

SNSはシャットアウトされたけど、まだ、LINEは繋がっている様だった。
10日経った。不思議とあれだけ言い争いをしたのに、時間が経つと彼女が気になる。
本音を言うと、彼女が居なくなって寂しい毎日を送っていたのだった。
こう言う時に僕の気を引く女が現れたら、きっと彼女の事を忘れられたのだろう。
この日の午前10時に最後のけじめにメッセージを出した。

「僕はタイの学校に行き始めた」
「もしまたあなたに会う事があれば、僕はあなたとタイ語を話したい」
そのメッセージはすぐに既読になった。そして彼女はこう言った。

「私もまたあなたと会いたい」
「僕も…」
「今どこ?」
「また会える?」
「うん」
思わず言ってしまった。彼女はSNSの出来事を自分が攻められた様に受け止た様だ。
どう言う理由かは別として、まだお互いを必要としている様だった。
取材の旅に出る予定があったのと、同棲を始めたばかりのカップルさんもパタヤ入りしたらしいので、パタヤに寄って見ることにした。

「3月に2~3日、パタヤに行くかもしれない」
「本当に?私は昼も夜もあなたの事を考えて居た」
「それは嘘でしょう?」
「あなたはもう僕に私に会うことは無いと思う」
「いえ、私はあなたに会う」
「あなたは僕とどんな関係で会うつもり?」
「私はあなた次第です」
「僕はお客ですか? 友達? ボーイフレンド? 」
「ボーイフレンドで大丈夫」
「あなたはガールフレンド?」
「そう」
また、関係が逆戻りか?、また、ずるずるなりそうな予感。
でも、学校が始まったらそれ程会えない。

会いたい気持ちが高鳴った。←バカおやじはバカを繰り返す?

わかっちゃいるけどやめられない♪そんな歌が聞こえて来た。
日本で原宿辺りを歩いているキャピキャピな20歳の女の子が、こんなおやじと一緒に暮らしたり、肉体関係を持つって事は、あり得ないでしょう。
タイだから、お国事情、お家事情・・・様々な要因があっての事。
そして僕はそれに甘んじているだけ…ただ、違うのは僕が純粋な愛を求めている事に対して、彼女がお金、そしてファミリーの為を求めている事。
それはそれで納得しているけど、肝心の好きになるって?…僕は本当は物静かなまじめな女の子が好きなのだけど、彼女は正反対だ。
なのにずるずると魅力に引き込まれ、いつもなぜ好きなんだろう?と思っている。
彼女は?いままでに何人もの男と付き合って来ている様だが、いまはあなただけ、と言う言葉は嘘では無い様だ。
いや、そう信じたい。それに付け込んでお金を貢いでしまう?…たぶんそう言う事なのだろう。
それはわかっているが…金の切れ目が縁の切れ目。
いや、そうでも無い事を望むが、実際は…

僕は彼女に確認した。

「僕達の関係って?」
「あなたは私のボーイフレンド」
そうは言うけど、タイ人同士と違って、
僕の場合は、ボーイフレンド=スポンサー、って所か?
スポンサーならもう少し言う事を聞いてくれてもいいのでは?

気が付くと、パタヤのホテルを予約した自分が居た。
ふと彼女の横顔を思い出す時がある、何を考えているのか?僕には分からない

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