第35話:半同棲10日目、突然パタヤに向かう自分が…

2人の関係はいま何?なのにママを助けてと言う神経は一体?

そんなある日、突如メッセージが飛び込みました。

Whan u come bank?

なに?、そう、彼女は週末のバレンタインデーを楽しみにしていたのだ。

Valentine day!、Ok

しばし時間が経った。返事が無い。よく相手に何か言っておいて丸一日連絡が無かったりするタイ娘がいる。
相手の事なんてお構い無し。マイペース。彼女もそんな女の子だ。
タイ娘のお気にが出来ると、送ったメッセージがなかなか既読にならなくて、やきもきした経験をお持ちの方も多いと思う。
少しは返事を待つ相手の気持ちを考えて欲しいものだ。
それから数時間後、突如メッセージが飛び込んで来た。

>Can you help my mom something.

おぃおぃ、まだ二人の事も話し合ってないのに… 
好きな人が出来たら、もう働けない、そう言って仕事を辞めた彼女だが、お金の無い彼女は、いまママを助ける事が出来ないって。だから僕を頼って来るのは仕方が無い。
ただ僕の気持ちの問題がある。彼女は口では、愛している、あなただけ、と言うが態度では示さない。それどころか僕を受け入れない。
こんな状態ではお金の話には乗れない。結婚も、今はダメ、待って、と言う。
結婚すれば結納金や月の手当てが入り、大切にしているママや家族の為になりそうなものだが… 切羽詰まっている様で
助けてくれないなら他の人にお願いするか自分が働かないといけない。
僕を信じてそう言ってくる彼女をなんとか助けてあげたい気持ちはあるが、彼女自身が僕を受け入れずにいる状態では応えられない。
そう、ママとも話をしなくては…

もうすぐ最終バス、まだ間に合う…

午後8時、彼女に電話をするが出ない。
なぜ?まさか働きに行った?午後9時、タニヤで取材を終えた僕は、タニヤリカーで両替していた。
向かうその足は… まだパタヤに行ける! 気がつくとエカマイからのパタヤ行きのバスチケットを手にしていた。
午後10時20分発だ。バスはゆっくり走り出した。前回は喧嘩をしてしまい話せなかった事。
二人の事をよく話し合いたい。そこで話が合わないならもうこの先僕の望む彼女は居ない。
もし彼女が分かってくれたらママや家族に協力してもいい。

バスチケットを片手に、バッグには大金が…
神様、どうか僕に彼女の愛を。

はやる気持ちは、既にパタヤにあった

真夜中のバスはかなり飛ばしパタヤのバスステーションには午前0時30分に到着した。
この日はやや冷え込みパタヤ宅までの道中かなり寒かった。バイタクで120バーツと言う距離はちと厳しい。
もっと歓楽街に近い所ならいいがファミリー宅に近いところに部屋を借りたので仕方が無いが、WiFiの電波が届かない部屋は辛い… 
さて、部屋に到着し、待ち望んでいるであろう彼女の部屋の鍵を開けた。?部屋は真っ暗…、窓も開けっ放し、バイクも無い、一体何処へ行ったのか?
電話をしても出ない。まったく心配して損した。ひとりの部屋はバンコクでは慣れているがパタヤの人通りの少ない片田舎のひとりの部屋は寂しい。
ベッドに横たわり電話をし続けた。一時間程してやっと繋がると、男友達がバイクで転倒し助けを求めれたので行ってたと言う。
ひと言メッセージくらい入れられるだろう?と食ってかかった。
それから一時間後、帰ってきた彼女の顔つきは先日の口論した時のやや引きつった顔だった。

<僕は、何の為に、パタヤに来た?
>私に会いに来た
<ママの借金の話だろ?
>ママを助けて
<だから、僕達の事が解決してからだろう?

今日は、口論はしないと誓ったものの、先ほど電話口で怒鳴ってしまったせいで、彼女の顔つきはきつくなる一方だった。
そのうち、彼女は大きなあくびをすると、明日朝ママが出掛けるから一緒に行こうよ、そこで話そう、と言った。
ママは英語が出来るので、聞いて貰おうと言うのだ。ママもかつてはダンサーだったらしい。だからそう言う事は普通に会話出来る。
理解があるのか、どうなのか?早々といびきをかいて寝てしまった彼女。

お金を見せるまでは、話し合いすら拒否?
僕はここが正念場とばかりに、夜通しでママに理解してもらう為の文を書いた。
英文はやはりGoogle翻訳の力を借りた。

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