第16話:日本人の僕が、タイ娘を追いかけ日本にやって来た!

日本に行く予告の日だ。
いったい何しに行くのか・・・3ヵ月も・・・。
そしてそのメッセージは突如やってきた

『Now I stay Japan』

※あなたは今、どこにいるのですか?
まじ??
本当に行ってしまったんだ。
彼氏に別れも告げずに君は行ってしまったんだ。
パタヤに彼女が出来てタイに来ていた自分が、いつでも会えるから、なんて言っていた自分が、まさかこんな事になるなら
もっと会っておけばよかったと後悔するなんて・・・。
とても深い悲しみが僕を襲うのだった。

日本に行ってしまったは彼女は、どこで何をしているのか?

どうせ、日本に帰れば会えるし、3ヶ月経てば帰って来る。しばらくの辛抱かな?
この期に及んで楽観的な自分だったが、日本で働くタイ人娘達。特に風俗で働く娘には、ビザの無い不法就労が多数とか。
そんな現場を目の辺りにするとは、タイに住む日本人の僕と、日本で働くタイ人の彼女、一変して立場が逆転してしまった!?
それだけならまだしも、更なる悲劇が始まってしまうとは・・・

『Where aer u』
『U can come see me in japan』
『I miss u so much』

いろいろ聞いているうちに、彼女は自分の立場を理解して無い事に気がついた。
だから、聞いても答えられなかっのだ。そう解ったのは、随分後の事だった。

店の所在なのか?LINEの位置情報が送られて来た。
?・・・どえらい所からの位置情報だ。僕はその地をあまりよく知らなかった。
丁度、実家の用で帰国する事になった。
彼女に訪日の事を話すと、とても嬉しそうなのは伝わって来たが、具体的に会う内容になると、何を言っているのか意味不明だった。

『I’m not sure,but Shard.』
『Ok i love u』
『I wont see u』

この日は時間が空けられるか?と聞くと

『I wonking no free』

どうやら拘束されている様なのだ。そして、やっと内容を話してくれた。
彼女はタイ人のボスより日本に派遣されたらしい。それも口約束だけで3ヶ月間、働くというもの。
しかし、おかしな事にビザの話は無く、200万円を稼ぐ約束で来たらしい。
月あたり70万円?もしかして悪い業者に売り飛ばされた?そんな不安が頭を過ぎった。
店に来て欲しいけど、いまは判らないと言う彼女。
どこで働いて何をしているのだろう?ちんぷんかんぷんだった。

『U come sure』
『Ok see U jup』

そして、バンコクでパタヤとの遠距離恋愛をしていたはずの僕が、なんと、日本にいるタイの彼女に会いに行く羽目になった。
なんと言う予想外な展開。しかも、当日にならないと会えるかどうかも判らない。
場所だってあやふや。でも、僕の気持ちは彼女に会いたいと言う気持ちでいっぱいだった。
会えたら彼女の部屋に泊まりたいと話したが、8人部屋で泊まれないと言う。
僕は日本のホテルの予約を取った。そして彼女に会いに行く事を伝えた。

日本に到着!彼女はもしかして不法就労?

羽田空港に到着しメッセージを送ると、自分の電話番号と店のママさんの電話番号が送られて来た。
自宅の用事を済ませ、いよいよ会いに行く為に4時間の移動だ。
※日本にやって来た。この地のどこかに彼女が居る・・・

場所は栃木県の宇都宮市。
よく地方都市で、外国人女性が監禁され働かされ、ビザが切れて不法滞在や不法就労で検挙されたとかの報道を聞いたことがある。
そんな話は、大抵はやくざが絡んでいる様で、とても不安だ。

午後2時、ホテルに到着し、彼女に電話した。
もっとも、タイに在住して日本の電話番号は解約してしまったので、番号は無い。
SkypeかLINE電話での発信のみだ。相手がLINEが繋がっているならLINEで話せるが、いつもネット接続出来る訳では無さそうだ。

『See u soon』
『Now where aer u』
『Mama no have name ber u na』

ママさんからは店に午後8時に来る様言われた。午後7時30分、彼女が送ってくれた位置情報を頼りに出掛けた。が、そんな場所に店らしきものは無い。一体どこなんだ?くそ寒い中を1時間も探し、電話し、そして待った。迎えに来るはずのママさんはなかなか来なかった。

つづく。

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